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真鴨のコースはじめました

今年も琵琶湖に冬がやってきました。12月14日には初雪が降り、今日は2cmほど積もっています。明日、明後日からは本格的に雪が積もる予報です。福田屋の主人としてここに来て3度目の冬を迎えますが、この寒さだけはまだ慣れません…。みなさまもどうか暖かくしてお過ごしください。

暖炉

さて、福田屋では「真鴨のコース」をはじめました。

真鴨の季節は11月〜3月。真鴨は夏の間は北方で繁殖し、越冬のため11月下旬頃から日本へとやってきます。なかでも琶湖の湖北の鴨は味が良いとされ、かつては献上品とされたほどでした。

現在は琵琶湖に生息する真鴨を狩ることは法律で禁じられ鴨漁は途絶えましたが、周辺の魚屋では今でも鴨が売られています。「魚屋で鴨?」と不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それには、かつて淡水魚漁の魚網に引っ掛かった鴨を漁師が集めて商いはじめ、琵琶湖で鴨が流通したという歴史が関係しているようです。

福田屋ではこの地域に伝わる鴨食文化をお客様に楽しんでいただきたく、新潟県から天然の真鴨を取り寄せています。天然の真鴨には合鴨にはない“旨さ”や“味の奥深さ”があります。こればかりは実際に食べてみて感じていただきたいです。

真鴨のコースでは、「鴨鍋」と「炭火焼き」でお出しします。それはこの食べ方が真鴨の味を最大限に楽しんでいただけるからです。

最初に鴨の首の骨や血をたたいて作ったつみれとみのくちファームの原木椎茸、ネギでじっくり出汁をとります。再び沸騰したら、スライスした鴨肉と朝近所に採りに行った「自生のクレソン」をサッと出汁に通します。

真鴨の半身は炭火でじっくり火を通していきます。

3種のソース(アドベリー、コーヒー、鴨ガラと赤ワインのソース)と一緒にどうぞ。

真鴨のコースをご希望のお客様は予約時にお伝えください。

本年の営業日も残すところあとわずかとなりました。みなさまには日頃より格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。来年もみなさまに「帰りたい」と思っていただける宿を目指して、精進してまいりますので、変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願いいたします。

それでは良いお年をお迎えください。

福田屋主人 西村一樹

Photo by 尾崎正樹

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